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脳リハビリの事例

膝の痛みで段差や階段が辛い

膝の痛みのために段差や階段が辛く、自然な歩き方ができない50代女性のケースです。

【主な訴え/症状】
✅右ひざの痛み(左も痛い)
✅足が上がりにくく、歩き方はすり足の状態。
✅階段の上り下りが大変。

【検査】
✅前屈動作で膝の痛み出現。
✅後屈動作がしづらい。

✅左脚の筋出力低下が強い。(右も低下している)
✅両方の股関節の筋力低下あり。

✅両方の近位脛腓関節(脛骨と腓骨の間の関節)の動きが悪い。
✅膝蓋下脂肪体(膝の靱帯の下の脂肪)の硬さあり。
➡炎症期の影響が残っていると考えられる。

✅右下腿(すね)の皮膚機能低下。
✅背中の皮膚(表層・深層両方)や筋肉の機能低下が強い。
✅右大腿四頭筋(太ももの筋肉)の筋膜の問題あり。
✅右前腕の骨間膜の硬さあり。

✅左足底部へ体重が十分にのっていない状態(荷重不足)と考えられ、
左足部の機能低下が認められる。
✅右と比べて左足指の関節は硬い状態。

【東洋医学的な見解】
✅背中のツボの反応多数あり。
✅「肝」「胆」「腎」「膀胱」「胃」のツボの反応あり。
✅手のツボも反応あり。

【主な施術】
左脳の働きが低下していると考えて施術を行う。
 ✿左半身はリラクゼーション(緊張緩和)、右半身は活性化(促通)を考慮してアプローチ。
 ✿硬い関節に関しては小脳へのアプローチを併用しながら施術を行い、可動性は向上😊
 ✿背中は皮膚、関節、筋肉に対するアプローチを行い、連鎖的に股関節の筋出力が向上😊
 ✿膝蓋下脂肪体は圧刺激を加えることで柔軟性が向上😊
 ✿大腿四頭筋(太ももの筋肉)の筋膜の問題は徒手によるアプローチで改善。
 ✿座位にて振動マシンを使用し、左脚の筋出力や歩く際の荷重バランスが向上😊
 ✿股関節の施術では、右に牽引刺激、左に圧刺激を加えることでバランスや筋機能が改善😊
 ✿右下腿(すね)に対して音叉で振動刺激を加えることで、痛みが軽減😊
 ✿背中と手足のツボには、状態に応じた刺激でアプローチを行う。

【施術後/考察】
前回来店時と比べて状態は改善していましたが、膝関節を中心とした皮膚機能や関節機能、筋機能の低下が認められ、歩く時は、左足底部に体重が十分にのっていない状態でした。また、逆に右脚は負担が大きく、過負荷によって痛みが強く出現している状態であり、バランス良く歩ける身体を意識しながら調整を行いました。

施術中は膝の靱帯の下の脂肪の硬さや大腿四頭筋(太ももの筋肉)の筋膜の問題などが目立ち、背中の皮膚・筋肉・関節の機能低下による影響も強く、状態に応じたアプローチで改善を図りました。

なお、前回は右脳の働きが低下していましたが、今回は左脳の働きが低下しており、前回とは違った順番で施術を行い、施術後に痛みは軽減・消失し、歩き方に改善が見られました。

また、帰る際の段差や階段を下りる動作は、手すりに頼る場面が減少し、一連の動作の安定性は向上していました。さらに、血圧・脈拍も前回よりも安定しており、脳や自律神経の状態は得段々と安定していると考えられます。

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