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婦人科疾患

痛みとさよなら ~子宮内膜症を克服へ~

✅子宮内膜症の原因とは
 子宮内膜症は、女性の子宮内膜(子宮の内側の組織)が子宮の外側に発生し、子宮内膜が卵巣や他の組織に存在することで、月経周期に合わせて痛みなどの症状が出現します。原因はいくつか提唱されていますが、完全には解明されていないのが現状です。
 
 まず、「逆行性月経理論」が最も有力とされ、月経時の血液が逆流することで子宮内膜症を発症するという説です。また、「免疫系の異常」「遺伝的な要因」が影響している可能性があるとされ、「ホルモンバランスの乱れ」「子宮や子宮周囲の血流の低下」も発症に関係する可能性があると言われています。


✅辛い子宮内膜症の症状
 子宮内膜症によって引き起こされる症状といえば、まずは痛みが一番多いのではないでしょうか。痛みは下腹部痛、腰痛、脇腹の痛み、足の痛み、頭痛といったようにさまざまな部位の痛みが生じるため、仕事や日常生活への影響は大きく、生活の質が低下しやすくなります。人によっては坐骨神経痛の症状が出るケースもあり、辛い思いをしている方が多いことが想像されます。

 痛み以外の症状としては、吐き気、貧血、疲れやすい、イライラする、胸の張り、不正出血などが挙げられ、子宮内膜症を放置すると不妊のリスクが高まるとされています。

✅子宮内膜症と自律神経
 脳リハビリ高知スプラウトの考え方として、発症の要因として考えられている「免疫系の異常」「ホルモンバランスの乱れ」「子宮や子宮周囲の血流の低下」は施術でのアプローチが可能です。

 これら3つは全て自律神経が関与しているという事が重要で、特に交感神経が過剰に活動する状態になると、炎症や痛みを悪化させることになり、交感神経の働きによって血流の低下も招くために、さらに痛みが悪化するといったような悪循環にも陥る可能性があります。

 自律神経系と免疫系は相互に作用し、ホルモンも自律神経系と相互に作用しています。これらは複雑に連携して働くことで体内の調節を行います。つまり、自律神経のバランスが悪くなると免疫系やホルモンのバランスも悪くなると考えるのがシンプルです。


✅脳と自律神経のバランスを調整
 徒手による施術は全てが身体への刺激となり、身体への刺激は脳に送られます。一人ひとりにとって「最適な刺激 = 心地よい刺激 = 必要な刺激」というのは違うため、脳・自律神経を中心とした神経系や皮膚・筋肉・関節などの状態に応じて施術の強さや時間、方法などを変えながらアプローチします。

 適切な方法で施術を組み立てる事が出来れば、脳と自律神経のバランスは改善へと向かい、それと共に体内の状態も改善へと向かうと考えれば分かりやすいと思います。

 また、刺激を上手く受け取れる状態に持っていく事も重要なので、人のからだを1つの大きなシステムで捉えて、総合的に施術を行っていくことが改善への道のりとなります。施術は全体的にソフトで物足りないと思わる場合もあるかもしれませんが、なるべく少ない刺激量で改善する方が、施術後の予後が良いのです。

 ただ、強い刺激が好きで、「とにかく強く押してほしい!」といった方もおられ、そういった場合には強い刺激でなければ改善しないケースもあります。

「施術の強さ = 刺激の量」というのは個人差が大きく、性格や体質、これまで経験してきたストレスなどさまざまな事が影響するので、さまざまな事を含めて考えながら最適な施術方法を選択することが非常に大切なのです。